まえがき

日本女性の4人に3人が乾燥肌で、3人に1人が敏感肌だと言われています。このような不健康な肌の女性が、なぜこれほど多くになったのか?いろいろな要因はありますが、それはあまりにも化粧品に依存しすぎたスキンケアが最大の原因だと私は思います。

5年ほど前のこと、私は日本国内にある美容クリニックと提携して、美肌菌ドックという肌質と皮膚常在菌の検査プログラムをはじめました。それが話題になり、スキンケアに人一倍気を使っている女性たちがたくさんその検査に申し込みました。肌トラブルはとくに感じていない女性ばかりでした。

 そんな女性たちの肌を皮膚検査機器のマイクロスコープで検査してみると、8割以上が重症の乾燥肌で、毛穴が炎症で真っ赤になっていることに仰天しました。基礎化粧品の使用を休んでいただくと、肌の乾燥や炎症は劇的に改善しました。しかし、化粧品を使い始めると、またたくまに肌は悪化したのです。

 調べてみると、ほとんどの化粧品に含まれている油や界面活性剤が、肌のバリア機能を壊して刺激していることがわかりました。そして、これらの事実言えることは、「化粧品が肌を悪化させている」ということなのです。

肌を健康な状態に戻すためには、全ての基礎化粧品をやめて、化粧をやめれば実現できます。このように基礎化粧品および化粧をすべて止めて肌を休ませることは「肌断食」と呼ばれています。それに必要な期間は人によって個人差はありますが、短い方で1ヶ月程度、長い方では半年~1年かかる場合もあります。

しかし、今の社会環境の中で現実的に「肌断食」は本当にできるのでしょうか?

女性の仕事柄上、化粧をしなければならない業種もあります。夫や彼氏にもっときれいな自分を見せたいために化粧をするときもあります。しかし、化粧は肌を傷つけます。化粧をすれば、当然それを落とすためにクレンジングもします。クレンジングはもっと肌を傷つけます。紫外線対策のために日焼け止めをつけます。効果の強い日焼け止めを落とすためにやはりクレンジングをしなければなりません。このように、肌に悪いとわかっていながら化粧をしなければならないのです。化粧をすれば、また悪循環に陥ります。

自分の肌のお手入れに対して、「これだ!」という自分が納得したものを持っている人が少ないのではないでしょうか。なんとなく使い始めた化粧品をずっと使い続けていませんか。また、肌を休ませたくても、肌の休ませる方法がわからずに困っていませんか。

私はこのような状況の中、「肌断食をしなくても、女性の肌の健康を守れる化粧品はできないのか?」という思いを込めて、商品開発を始めました。

そして、さまざまな苦難を乗り越えて、5年の歳月を経て完成したのが『ハダキララ』です。

この本では、『ハダキララ』の開発物語とともに、肌の基礎的な知識をはじめ、「素肌が今より美しくなれる方法」についてご紹介させていただきます。

この本を読めば、「素肌美の真実」についてわかるようになり、素肌が今よりきれいになるのはもちろんのこと、10年後の肌年齢マイナス20歳を達成できるようになります。あなたには必ずそれを達成できるはずです。  

2019年6月1日 藤井一良